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インターネット死体蹴り

死者蘇生

ぬれた黒土食べたがるばらの庭に貴女は埋められた後頭部を強く撲たれ

花嫁衣装は朽ち果て干し花のブーケはそのにおいを憂い顔にとざされ

来るのを待った百年の歳月は長く短く雨と雪かわるがわるかさねられ

小指に結わえられた糸の約束臙脂のベルベットの強靱さで食いこんで

新月の晩に雨合羽を羽織り護謨長靴にジーンズの裾をたくしこんで

掘り当てるだろう僕を待つ貴女をおとなう季節を

一世紀にわたる不条理を乾燥した皮下脂肪へ貯めこんで

貴女を貴女の死骸を光のない光がすかすだろうそれはおそらく月光だろう

夜半の墓地の無銘の腐葉土へ遣わした墓守が

貴女を迎えでるだろう年代物の墓石をどかし

ぬかづくかしづく手の甲へくちづける忠実なるしもべとして

なぐさみものとしてのなまくらな刃物を供するだろうそれは死の供物で

もうひとつは暗銀の誓約指環それは貴女への

百年めのまごころの愛となるだろう掛け値なしの献身として