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インターネット死体蹴り

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埋葬されてすぐ墓から蹴りだされて次の仕事が与えられた

むかでを集める道具でむかでを集めてむかで油を作る

作ったむかで油を売ってお金を集める

集めたお金でむかでを集める道具を作る

くりかえし そのくりかえし

仕事がつらくて何度となく穴を掘って逃げようとしたが

掘るはしから穴は埋め戻されてゆく

なるほど 死はたしかに人生の終着駅だが

えてしてターミナルからは また次の目的地へ向かう列車が出るものだ

あいにく 君はそれに乗り合わせてしまった

死んだ犬や

死んだ少女たちが

むかで油売りとして働きだした君を見てくふふ、含み笑い

小さく可憐な先輩たちに嗤われて

哀れなむかで油売りの君は意気地無いお追従笑いを浮かべ

死ねないもまんざらわるくないな、などとあまったれた考えをおこし

鉛筆を舐めながら理想の死にざまなんかを考えて、

油の染みた手帖にちょろっとした短文を書きつけた

生き損ないが死後に遺した

黒鉛と粘土が絡んだ数行の思考の痕跡を

僕は詩と呼ぶ