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インターネット死体蹴り

勤務時間

歯車が噛んできつく巻かれたぜんまいがゆるみだした

産業をなめらかに動かすための潤滑油がさされ

鐘楼の鐘と共にある農夫たちの観念としての時間が

陶製の堅固さをもって立ちあがりだした

日の出から日の入りまでの角度を

分度器なんぞで計る非情なくわだてが

血の通わない人類史にあらたな一頁を書き足した

こちら側の世界では

人類が感受したすべての「今」を

企業規則が仕分けて就業時間として分単位に刻んでゆく

貶めろ! 唾を吐きかけろ!

万物を腑分けするいんちき哲学者のふりをして

脆い蓄積としての過去を尊ぶものを

儚い期待としての未来を貴ぶものを

移ろいゆく水の流れをこの一瞬に咲く切り花として活けとり

枯れて散るまで働くためでなくただ生きるため生きろ